【大学院生が語る】看護論文の因子分析を世界一わかりやすく解説

この記事を開いたということは、「論文の中の因子分析がまるっきりわからない!」と思っていることだと思います。

看護論文を読むための授業では、「「プロマックス回転」「余因子行列」「独立因子」ってなに!?」、「検索しても難しい記事しか出てこない!」という方も多いのではないでしょうか。

今回は大学院生の私が、因子分析の超基礎的な内容を世界一わかりやすく解説します。実際の論文も使うので「因子構造の表」の意味と読み方が分かるよう解説していきます。

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因子分析を一言でわかりやすく言うとどうなるか

結論から言うと、因子分析とはこれです。↓

中学のテストを2つの能力に分けるとどうなる?
→理系能力と文系能力だよね?
→これ数学的に検討したのが因子分析

まずは例を挙げさせてください。

この3人の能力を比べてみましょう。

AくんとBくんの理系能力を測るとしたら、どちらのほうが上になるでしょうか。

直感的に考えると、国語と社会の点数を無視して、数学と理科の点数が高いAくんのほうが上になりますよね。

論文で出てくる因子分析のこの表は、それを数字を使って分析した結果なのです。

もう少し具体的に説明すると…

次に、AくんとCくんの理系能力を測ることを考えましょう。このときにいくつかの疑問が出てくると思います。

  • 理科と数学の点数が同じくらい理系能力を反映しているのだろうか?
  • 理系の問題を解くためにはきっと読解力も必要だよな、国語の点数は全く考えなくていいのだろうか?
  • 社会と理系能力は関係なさそうだけど、本当に完全無視でいいのか?

それを数値で表したのがあの表の数字です。これを因子負荷量といいます。

論文を実際に読んでみよう

論文を例に出したほうがわかりやすいので一緒に読んでみましょう。

ネットで検索すると出てくる、「病院に勤務する看護師の転職観の因子構造モデル」という論文をみてみます。検索すると無料ダウンロードできます。

この研究は、

病院に勤務する看護師の転職観に関する質問を57個用意し、看護師に対して「非常にそうは思わない」から「非常にそう思う」の6段階で聞いてみた、という研究になります。

研究のやり方は今回は飛ばして、研究の始まりと因子分析の結果をみてみましょう。

これらの質問項目を因子分析することで、

このように因子分析によって、看護師の転職の価値観を4つに切り分けることができました。

これらの因子に筆者は「自己実現の可能性」「現職場における労働環境の多忙化」「仕事と生活の両立の手段」「経験知喪失への不安」という名前を付けました。

そのうえで、「看護師の転職観はこれら4つの価値観から作られていることが明らかになった。」と結論づけています。

因子構造の表(回転後の因子行列)の読み方

さっきの表がありますよね。

病院に勤務する看護師の転職観の因子構造モデル よりいいnいんいんyいんよいんよう引用引用

この数字は、それぞれの質問項目はどのくらい因子に影響を受けているか表したもの

と捉えてもらって大丈夫です。

例えば、表の1行目を見ると

「転職したら,私が看護師として達成すべき目標が今よりも明確になる」という質問項目は、
1.「自己実現の可能性」の因子から0.75
2.「現職場における労働環境の多忙化」の因子から-0.02
3.「仕事と生活の両立の手段」の因子から0.03
4.「経験知喪失への不安」の因子から0.05
影響を受けている

ということがわかります。

少しだけ、数学の話

本来は、

天井効果や床効果がみられる質問項目を除外、主成分分析をして因子数を仮定、複数の因子にまたがる質問項目を除外、最後に回転をかけて因子分析した結果を表している

のですが、今回は入門向けの記事なのでそこは解説しません。(記事の最後にここの解説記事のリンクを張っておきます。)

表に並んでいる数字を因子負荷量といい、これが0.40以上のものをまとめ、一つの因子としています。(どの数字で区切るかは論文によって違う)

このことが分かれば入門編はクリアじゃないかな~と思っています。

まとめ

以上をまとめると、

  • 因子分析とは、それぞれの質問項目をグループ分けする手法である
  • 手法の中には「天井効果・床効果が現れる項目の削除」「因子数の決定」「回転」という処理が含まれる
  • 表の中に出てくる数字の羅列は、因子負荷量といい、この数値が高いもの同士を一つのグループ(因子)に組分けする

ということになります。

関連記事など

そもそもなぜ統計学が必要なのかを勉強するならこの本

数学的手法に関してまとめた記事は以下のとおりです。(作成中)

この記事の内容は以上です。

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